GPW 2009

今年もGPWに参加してきました。関係者の皆様お世話になりました。

今年も優秀論文賞をいただきました。会場ではなぜか謝り倒していましたが(笑)、素直にうれしいです。今後も研究・開発を頑張っていきたいと思います。

特に興味深かった発表をいくつか。

合議システム(木幡さん,杉山さん)

非常に面白い発表でした。私は合議制は乱数を入れて多数決をとることで、評価関数の小さな誤りを修正する、というような手法だと思っていたので、違うプログラムの合議であれだけ高い勝率が出ているのは正直意外でした。
 同一プログラムの合議の場合、評価値に乱数を入れるだけではなく、探索の手法を変えてみたり、探索中のパラメータ(枝刈のマージンなど)に乱数を加えてみるといったこともやってみると面白いかもしれません。

静止探索中の動的指し手生成(竹内さん)

静止探索中にどんな指し手を生成するか、ということは前に自分もいろいろといじっていたので、興味深く聞いていました。静止探索中でも時間(計算コスト)が許すならより多くの手を読んだほうがよくなりそうだと思っていたのですが、どうもそうではないらしい。SEEとRating(top 20%)は実際に探索中で用いる場合(つまり計算コストも考慮した場合)どちらのほうが優秀なのか、ということを聞き忘れていました。今回棋理でも実現確率を実装したのでこのあたりも試してみたいと思いました。

あとみんな発表上手いなーとか思いながら聞いてました。自分ももう少し上手くなれるよう努力したいです。

今年は、去年以上に上位陣の開発者の方々からもいろいろとお話を聞くことができて、大変勉強になりました。学生時代に将棋を始めて就職してからも続けている人は大槻さんくらいという話もありますが、自分も生き残れるよう頑張りたいと思います。