決勝

棚瀬将棋が強すぎる.ため息の出るような強さだ.
アマトップとのエキシビジョン*1はコンピュータの2勝.これについては各開発者いろいろ思うところがあると思います.個人的にはそれほど意外な結果とは思いませんが(もちろん2つとも勝つとは全く思っていませんでした),確かに虚しさのようなものは感じます.「カスパロフがDeepBlueに敗れるときのような雰囲気だった」という話がすごく印象的でした.

選手権まとめ

棋理はスイス式の穴を突いて総合9位ということになるのですが,将棋の内容的には不満しかない…というより落胆に近いです.去年は弱いなりに「こんな手もさせるのか」と思うこともあったのですが,今年は勝てる将棋も危険な寄せ,上位陣には無謀な攻めをしっかり受けられて指す手なしと,頭を抱える内容のものばかりでした.
参加者全員が感じていることとは思いますが,2次予選通過のハードルは高いです.floodgateのレーティング的にGPSは通ると思ったし,TACOSも最強戦のときのものに勝率0.65くらい勝ち越すものになっているとのことなので,このあたりのプログラムでも通過できないとなるともう本当に厳しいんだなと思います.今回安泰で通過だったのはBonanza,備後将棋くらいだったように感じるので,決勝シード(=優勝)に絡むくらいの強さにならないと,2次予選通過は確実とはいえない状況になってきているようです.ということで,来年は優勝を目指すつもりで決勝を目指します.棚瀬さんには「僕の壁は厚いですよ」といわれましたが,壁どころかおなじ世界でつながっているのかも怪しいです.
2月にfloodgateで大敗して以来,プログラムを1から書き直し,この2,3か月は文字通り死ぬ気で開発に取り組んだのですが,そんなものではやはり話になりませんでした.山下さんや棚瀬さんほどの人が人生をかけてやっているくらいのものです.最大限の情熱と時間をかけなければ上位陣には永久に近づけないと実感しました.

*1:エキシビョンらしいです.恥ずかしい.自分は結構こういうのはいい加減なのですが,最近の変換システムは間違っていてもそのまま変換してくれることが多いので迷惑です(笑)